|
えーんえーん、美味しくないよ〜。
カレーが食べたいよ〜。 |
|
「ていっ!」
ぱかんっ☆
「ったいなぁ!このやろう!」
「や〜むさん、そのニンジンあげますから、カレーを盗んで来てください」
「…それが人にモノを頼む態度なのか?」
「ここに…不思議なサイフがあります」
「ポークとビーフとどっちがいいの?さ〜じゅ」
「ビーフで」
「じゃあ、ちょっくら行ってくらあ!」 |
|
「食い逃げだ〜!誰か捕まえてくれ〜!!」
「へへっ!このや〜む様がそう簡単に捕まるかってんだ」
「符よ!」
どてっ☆
「ふぎゃっ?」
「食い逃げの犯人を捕まえましたよ〜」
「おお、ありがとう、お嬢ちゃん」
「むう、むむう〜」(さ〜じゅっ!てめ〜どーゆーつもりだっ!!)
「呪符をはがすと暴れますから、そのままケーサツに引き渡した方がいいですよ?」
「むむう、むう〜」(くっそう!しゃべれねえ!)
「ありがとうな、嬢ちゃん。
良かったら、ウチの店で自慢のカレーでも食って行ってくれ」
「え〜、いいんですか〜?悪いですねえ〜」 |
|
「ちょっと!コレはなんの騒ぎなの?さ〜じゅ、や〜む!」
「うわぁ!呼んでもいないのになんですか、モンキーぱんちさん…」
「あたしの名前はモンキーあ〜しゃよ!あ〜しゃ!」
「んむむむ、む〜む〜」(やった、あ〜しゃ、助けてくれ)
「モンキーばななさんにはカンケーない事なので、帰ってください」
「…あんた、ワザと間違えてるわね?ばななじゃなくて、あ〜しゃ!」
「そして今夜はけいんさんのモンキーばななを…」
「それがここのところご無沙汰で…って、そんな下ネタトークで誤魔化されないわよ!」
「むむむう、んむ〜んむ〜!」(そうだ!言ってやれあ〜しゃ!)
「嬢ちゃん達、知り合いかい?これはいったいどうゆう事だ?」
「あ、おじさん!お金を払うんで、このネコを許してあげてください、カレーもいりません!」
「そりゃあ…ワケありみたいだし、金さえもらえれば文句はないが…」
「じゃあ、このおサルが払いますから、サヨナラ」 |
|
やあ、さ〜じゅ、そんなに急いでどこへ行くの?」
「あ、モンキーばななのイヌけいんさん!」
「なにそれ?」
「実はかくかくしかじか…」
「な、なにぃ?あ〜しゃの奴、そんな事を言っていたのか?」
「ええ、しかも同じばななでも、いなるさんのは釘が打てるって言ってました」
「くそうっ!それであ〜しゃはどこに?」
「あっちです、や〜むと一緒に知らないおじさんと、金を払えとか、許してくれとか、トラブってました」
「いったい何をしているんだ?アイツ…」
「聖なる神官なんて、ウラで何やっているか解ったもんじゃないですよ〜」
「とにかく、俺は行って来る!じゃあな、さ〜じゅ」
「…相変わらずけいんさんは単純ですねえ…
でも、あんまりウソも言ってないし、これであ〜しゃさんは足止め出来そうですね」 |
|
ダダダダダダッ!
「?ナンの音?」
「すぅわぁ〜〜〜〜〜じゅぅ〜〜〜!」
「ひいいいいっ!や〜むさんが追いかけてきたぁ!」
「てんめぇ〜〜〜〜〜」
「はわわわわっ!ふ、符よっ!」
「遅えっ!」
ばしっ!
「ひやぁ〜私の呪符がぁ…」
「お前のトロい呪術なんか、あたいには効かないよ!
ワラ人形も呪符もこの爪で切り裂いてやる!」
「はわわ〜はわわ〜…
あ〜しゃさんはどうしたんですかぁ〜?」
「イヌけいんともめてたけど、あたいにゃあ関係ない!
それよりお前をどーするかだ!」
「友達がいのないヒトですね〜」
「てめえが言うな!」 |
|
「まてーい!ウサみみをいじめる奴は許さん!!」
「な、なんだ?てめ〜ら!」
「フフフ…ウサみみ魂、岩をも貫く…」
「ウサみみレッド!」
「ウサみみピンク!」
「ぴきーぴきー!(ウサみみゴーレム!)」
「ウサみみナイスミドル!」(ディーザ)
「死んだら魂はどこへ行くのかな?」(ウサみみ魔獣)
「我ら!ウサみみ戦隊!!むちむちウッフンV(ファイブ)!!!」
どど〜ん!
「…………」 |
|
「ウサみみをいじめる奴は、こーして、こーして!」
どす!ポキ!ぽけ!
「うわ〜んっ!あたいがいったい何したってんだよ〜?」
「うるさいうるさい!さらにここをこーして、あそこをどーして!」
ぽかぽかぽか!ぷち!
「いい気味なので、もっとやっちゃってください」
「…これに懲りたら、二度とウサみみをいじめるなよ!例えさ〜じゅが悪くても!」
「そんな御無体な…」
「ありがとうございます…むちむちうっふんVさん」
「困った事があったら、いつでも呼んでくれ!声が聞こえる範囲内で」
「ところで、リーダーのかるみ〜さん以外は名前負けしてますね」
「ちょっと!それははみゅん達にむちむちうっふんな色気が無いって事?」
「ええ」
「不景気ゆえの人材不足なので、致し方ない」
「り、リーダー!今の発言は、お・おじさん傷ついちゃったなあ〜うわ〜うわ〜!」
「ぴきーぴきー!」
「もう私には、この地を支える力は…」
「まあ、このオレが五人分むちむちうっふんだから!」
「かるみ〜ちゃんはむちむちじゃなくてむきむきのくせにっ!」
「ああっ!むきむきなら!ほら!おじさんの筋肉見て!ほら!筋肉!」
「ピキーピキー!(背中に無敵の字)」
「もう、疲れたのだ…」
「…あの〜、人に見られて、仲間だと思われるの嫌だから、どっか行ってくれませんか?」 |
|
「はああ〜、お腹がすきました〜…」
「あっ!さ〜じゅ!さっきはよくもウソを…」
「ひゃあっ!イヌけいんさんとモンキーあ〜しゃさん!」
「待って!けいん…もう過ぎた事じゃない…許してあげて」
「ふえ?なんでそんなに優しくしてくれるの?」
「確かに、私達は騙されて、侮辱されたりお金を損したり…
でも、おかげで改めてこうやって仲良くなれたじゃない」
「うん…あ〜しゃがそう言うなら…」
「口ゲンカが本音の話になって、最後はお互いの気持ちを確認出来る結果になったんだから…
さ〜じゅに感謝しましょ」
「そうだな…じゃあ、今度は言葉でなく、身体で確認しようか、ちょうどラブホもあるし!」
「もうっ!けいんったら、とっくにそのつもりだったくせに!」
と言ってネオンに飾られた建物に入っていく二人。
「ふええええ〜…ひょっとして、私…」
吹きぬけてゆく風が妙に寒く感じた。
「…独りぼっちで…寂しい…かも…」 |
|
「さ〜じゅ…」
「ひゃああ!や〜むさん!」
「逃げるなよ、この身体じゃあ、何にもできねえよ」
「…」
「いや…行かないで聞いてくれ、追いかける事ができねえ…」
「…なんですか?恨み言だったら聞きませんよ!別に私の事なんか嫌いで結構ですから!」
「ふふ…さっきまでは殺してやろーかと思ってたけどな、ボコボコにされて気付いたよ…」
「なにが…ですか?」
「さ〜じゅはあたいを殴ってないよな?騙しただけで、それは騙されるあたいにも責任がある…
それにあたいも盗賊だ、騙したり盗んだりはヒトの事言えねえよ…」
「何で…何で突然そんな事言うんですか?何で…」
「さあな…ケジメ…いや、ただ単に寂しいだけだな…きっと…
今回の事であたいは人を騙すのだけはやめようと痛感した…
その事を誰にでもいいから聞いて欲しかったんだよ」
「…何よ…何で…私…」
「じゃあな…あばよ…」
「…ふん、だ…何よ…私は、イジめられッこで、嫌われ者のウサさ〜じゅだもん…
他人が何を考えよーが、私には…あ・あだじには〜…ひっく、ひっく、うえ〜ううえ〜ん…」 |
|
「ど〜ん!」
「あいたー!」
ばったり。
「わ〜い!さ〜じゅさん、さ〜じゅさん、ちゅっちゅっちゅ!」
「あたたた、チュウチュウまやさん、きゃあ、チューしないでー」
「なんか、さ〜じゅさんのホッペ、しょっぱいですよ?」
「べ、別に私、泣いてなんか…」
「塩もみダイエット?」
「違います、寂しくて泣いてました」
「塩味の効いたさ〜じゅさん、食べちゃいたいです」
「はわはわ、相性が良いからって、食べちゃダメー」
「じゃあ、私がさ〜じゅさんを、元気で寂しくないよーにしてあげますよ」
「Hな事ですか?」
「もちろん………違いますよ?」
「その間はなに?」 |
|
「がじがじがじ…あ、そこのカドを左ですよ」
「ううう…、いったいドコに連れて行くつもりなんですか〜?」
「美味しいイタメシ屋さん」
「そんなトコに行って、なにするんですか〜?」
「ご飯をオゴってあげます」
「わ〜い!じゃあカレーがいいです」
「イタメシですってば!」
「でもカレーが食べたいです〜」
「じゃあ駄目モトで頼んでみましょう」
「いえ〜い!やった〜♪」
「ウフフ、さ〜じゅさん、元気が出てきましたね?がじがじ…」 |
|
「あああ〜、夢にまでみたカレーです〜」
「よかったですねえ、さ〜じゅさん」
「わ〜いわ〜い、ありがたや〜ナンマイダ〜」
「おバカですねえ、さ〜じゅさん。それはごはんを食べる時の挨拶じゃあないですよ」
「いいんです、はああ〜、ナンマイダ〜ナンマイダ〜」
「ここはイタメシ屋なので、もうちょっと周りに気を使ってください」
「いただきマンマミヤ!」
ぱくっ!
「こっ、これはっ!このカレーはっ!」 |
|
「こんなもん食えるかー!」
どんがらがっしゃ〜ん
「ぽりぽり、このチーズ、美味しいですねえ」
「カレー!と見せかけてミートソースだったんですよ?チュウチュウまやさん?」
「それは…ぽりぽり…大変でしたね…ぽりぽり」
「シェフを呼べ〜ぇ!!責任者出てこぉ〜い!」
「ぽりぽり…うんうん、…ぽり…そおだ、責任…ぽりぽり…者さん出てきて…ぽり…くださいよ〜」
「す、すみません、私が当店の支配人です、誠に失礼しました」
「…いえ、実は、一度こうゆう机をひっくり返すとかやってみたかったんですよ〜」
「ぽりぽり…さ〜じゅさんって…ぽりぽり…迷惑なお客さ…ぽりんですね〜ぽりぽり…」
「てへ♪」 |
|
「代金と修理費をだせ!だそうですよ、チュウチュウまやさん」
「オゴってあげるって言ったの、後悔してます、さ〜じゅさん」
「つべこべ言わずにブルジョワっぽくお支払いしてください」
「あ」
「どうしたんですか?」
「うふふ、サイフを忘れちゃいました」
「やあ、それは愉快で楽しいですね」
「せーの!」
ドキューン
「ごめんなさ〜い!」 |
|
「あっさり…」
とぼとぼ
「食い逃げって前科がつくのかしら?」
「…さあ?」 |
|
「どーして食い逃げなんかしたんだ?」
「なるた〜という、悪い女の命令でやりました」
きっぱり!
「右に同じ!」
はっきり!
「そいつはものすごく悪い奴なので逮捕してください!」
「おまけに年増です」
「私達二人は可哀想なので釈放しましょうよ」
「きっと若くて可愛いので、嫉妬しているんです」
「悪いのは全部なるた〜って人です」
「私達って、気弱な被害者かも?罪は奴が償うべきです!」
「婦警さん、美人ですね?私達正直者でしょ?」
「今すぐ釈放するべきです!今日のラッキーキーワードは「釈放」と「優しい心」ですよ」
「バッドアイテムは「手錠」!」
黒髪の婦警さんはあきれた表情で言った。
「あんた達、よくそれだけ流暢にウソがつけるわね?」
「あら?よく見ると、なるた〜さんじゃないですか?転職したんですか?」
「お久しぶりです、再会を祝して無罪にしましょう!」 |
|
「意外とあっさり許してくれましたね〜、おせんべいもくれたし」
「けーさつ屋さんも、悪い人が居なくなったら、商売あがったりですからね」
「不景気だしねー、罰金が沢山取れる交通違反とかだったら、こうはいかなかったのかな?」
「このおせんべいも、経過を知らない人には、泣かせる人情話ですよ?」
「そうですね〜」
社会の仕組みをひねくれた視点から納得する二人であった。
「でも、もう、悪い事はやめましょうね」
「色んな人に迷惑をかけちゃいましたからね」
「特にや〜むさんとか」
「それ、私は関係ないですよ」 |
|
「…というワケで、今日から私は良い子に生まれ変わりますよ〜」
「わ〜い!さ〜じゅさんがそうするなら、私も!」
「一日いちぜ〜ん、三日でさんぜ〜ん!」
「三時のオヤツは?」
「カレーライス!」
「わ〜い!わ〜い!テンション上がってきましたよ〜」
とすっ!とすっ!
「はうあっ」 |
|
「わ〜いわ〜い!今夜はうさぎカレーとネズミのから揚げよ〜!」
「ううう…狩猟民族のターナさん…」
「…うっかり妖精の縄張りに踏み込んでしまったんですね…さ〜じゅさ…ガクッ」
「あら?よく見たら、チュウチュウまやさんとウサさ〜じゅさんじゃないですか?」
「ううう…せっかく改心したのにぃ…ぐふっ」
し〜ん…
「…ま、いいか、大猟大猟!こ〜んやのオカズはうさぎねずみ〜♪っと」 |
|
「ふゥ」
「いやあ、死ぬかと思ったね、実際」
「ホントホント」
「まったく、た〜なさんにも困ったもんです」
「もう二度と殺しちゃあ駄目ですよって言っておきました」
「私達も死なないように気をつけましょう」
「ところで、お腹がすきましたね?」
「はっ?そうだ!カレーが食べたいんだった!私は!激しく!」
「変な倒置法」 |
|
「あっ!見てください、さ〜じゅさん。この掲示板を!」
「なになに?え〜と、だじゃれ大会開催!
参加賞:サイコロキャラメル
優勝:カレーライス」
…しょぼいイベントですねえ」
「でも、カレーが食べれるかもしれませんよ?」
「そうですね!悪事を働く事なく、健全にカレーを食べるチャンスです」
「え〜と、開催日、今日。開催地、シンマ王国城前広場。主催者、シンマ王女ちゅうちゅうマヤ…」
「あれ?」
「あ、アタシだ」 |
|
「はい!みなさまコンニチワ、今宵のパートナー、ジョイフル・わいずです。コマネチ!」
「わいずさんも色々と大変そうですネ」
「ジョイフル・わいず。略してJFW!それではJFWの駄洒落deモーニング!いってみよ〜!」
「なんかギャグが危険なズレかたしてますね?挨拶も朝なんだか昼なんだか夜なんだか…」
「ハッキリ言って寒いですよ」
「トップバッターはアイリーから来たターナさんです」
「きゃっ!ターナのパンツ、見たーな!」
「…」
「はい、バカうけ!さらにお色気ポイントGET!」
「ええ〜っ!今のでいいの?」 |
|
「続きまして、エントリーナンバー2番!
ウサさ〜じゅさん、どうぞ〜」
「こんにちは〜、鯛です!歌を唄います!
♪誰にも負けない〜君を守り鯛〜」
「はい、失格!」
「♪キミをまもりー鯛〜♪って…ええ〜?なんでですか〜?」
「つまんないから。
これ、参加賞のサイコロキャラメルです。」
「コスプレまでしたのに、納得いかねー!」
「といったワケで、優勝はターナさんに決定!」
「ええ〜!参加は二人だけなの?」 |
|
「ふええええ〜ん、わたしはいつになったらカレーを食べれるんでしょう?」
「さ〜じゅさん、泣かないでください。ちゅ・ちゅ・ちゅう」
ぴとぴと
「やだ、チュウチュウまやさん、くすぐったいですよぉ」
「さ〜じゅさんが泣き止むまでやめません。ちゅ・ちゅ」
「…こんなわたしを慰めてくれるんですか?
うわ〜ん、チュウチュウまやさん!大好きです!」
「私もさ〜じゅさんの事、大好きですよ。ちゅ・ちゅうー」
「チュウチュウまやさん…」
「さ〜じゅさん、可愛い…」 |