LOVE MISSILE FX-11games笛楠文化祭→吹けば飛ぶよな女だが 回想

吹けば飛ぶよな女だが 回想

えー、最後に発表してから随分時間が経過してしまいました。
続きをきちんと発表すべきなのですが、いつ頃になるのかお約束出来ない状況にあります。
そこで、書き始めた際に私の描いていたプロットを思い出してみる事にしました。

タイトルの「吹けば飛ぶよな女だが」は、
山田洋次監督の映画「吹けば飛ぶよな男だが」からとっています。
お話も、この映画を下敷きにしています。
なべおさみさん→楓、緑魔子さん→ロルフィー、佐藤蛾次郎さん→アフロ
ミヤコ喋々さん→フランス番長
といったキャラに当てはめて展開する予定でした。

2話の後、ロルフィーは楓の部屋に居候をしながらフランス番長の店で働きだします。
低年齢のためお店には直接顔を出さず、厨房のお手伝いや清掃係としての毎日を過ごします。
賃金はフランスから楓に手渡されロルフィーの手元にはほとんど渡りません。
しかし、楓はロルフィーの純真な魂に触れ気持ちが揺らいでいきます。
ピンはねした賃金にも手をつけずに、
いつか、ロルフィーが自由になる時に手渡そうとひとり心に誓います。

そんななか、楓はフランス番長の身の上話を噂で聞き、
その内容から、もしかしたら自分とフランスは
生き別れた兄妹ではないのかという疑念を抱くようになります。
しかしずっと一人無頼で不器用な生き方をしてきた彼女には、それを聞き出す事は出来ませんでした。

ある日、フランスの店の客がロルフィーを気に入り養女にしたいと言い出します。
その客はたいそうお金持ちなのですが、
そのお金の大半の出所はおおっぴらには言えないような所から来ているらしいのでした。
男はロルフィーの家族やフランス、楓にも大金を支払うと約束します。
ロルフィーはこれでみなが幸せになると笑顔を見せますが、
楓は猛反対をします。どこにも行かせないとロルフィーの目を見据え言い放つ楓。
ロルフィーも、楓と一緒ならと本心を口にします。

楓とロルフィーは、今まで手をつけずにいたロルフィーのお金を懐におさめ
夜明けを待たずに旅立ちます。
その前に現れたのはフランス。もはやここまでかと二人は絶望しますが
なんとフランスは二人の出発を手助けしてくれます。
この事がロルフィーの養父に名乗りを上げている男にバレればタダで済むはずはありません。
それでも彼は、アフロとともに二人に協力してくれたのでした。
楓は最後の最後に、フランスに自分の兄ではないのか?と問います。
しかし彼は肯定も否定もせず、ただ二人の旅立ちを急かすような言葉を残すのみでした。

もうすぐ朝日が登る。二人の前には絶望だけが広がっているのかも知れない。
それでも、手に手を取り明日を見つめる彼女たちの瞳は輝き、
口元には幸せそうな笑みすら浮かんでいるのでした。

と、これが「吹けば飛ぶよな女だが」のおおまかなストーリーです。
実は「吹けば飛ぶよな男だが」では緑魔子さん演じる少女は物語の途中で死んでしまいます。
いくらお話だとはいえそんな事は私には書けるはずありません。
そこでもう一本、増村保造監督の「遊び」という映画もヒントにする事にしました。
大門正明さん→楓、高橋恵子さん→ロルフィー
と当てはめて、何もかも捨てて逃避行をはじめるというシーンで結びとする事にしました。
(「遊び」はジャンルとしては心中ものとでもいうべき作品なのですが、
二人の死は直接描かれておらず観客に判断を委ねるようなラストになっています)

ここまで読んでくれてありがとう。
この後の楓とロルフィー達については、全くの白紙であります。
彼女たちの行く末に、貴方なりに思いを巡らせていただければ
これ以上嬉しい事はありません。

スルめ


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